急に起こるストレス障害の恐怖


  急性ストレス障害とは、心理的外傷体験と出合った直後に、一時的に起こる病気である。
  体験をなかったことにしようとする組織なので感情が麻痺したり、体験を思い出せるものから回避したりしする。事故や災害など生命に関わる体験した直後に発症する。感情は動かず、喜怒哀楽を表せない。感情がなくなる。見たり聞いたりしたことが、実感として受け止められないのである。外傷体験を思い出させるような場所や人物、話題から逃げようとする。神経は過敏となり、不眠やイライラが起こる。こうした症状は、2日から4週間以内には消えるであろう。幼児期に事故や災害、虐待などの外傷体験をしたり、性格的な問題、ストレスの多い生活が続いたりすると障害が起こる。心の揺らぎが強かったり、眠れなかったり、少しのことでビクッとして、日常生活を送るのが辛い時は、医師に相談したいものである。安全な場所で安心感を持てる医師と治療を受けることで、心が癒されるのである。

  外傷体験は、意識の外に起き去られているので、そのままにしておくと、心身ともに悪影響を与え続けるので、傷ついた感情と一緒に、体験を思い起こし、外傷体験を体験として自分に言い聞かせるのである。また自分を傷つけようとする行為が起これば、薬物療法を行わなければならない。安心できる場所で安心できる人と生活させて、孤立させないようにしたいものである。語りにくい体験であれば、事情を知っている家族が病院に一緒に行き、頼れる人に体験を聞いてもらったり、同じ体験をした人と辛い胸の内を語り分かち合わせるのも、回復へと役立つであろう。

  「精神疾患の分類と診断の手引(DSM-Ⅳ)」によれば、急性ストレス障害の診断基準は以下の通りである。
A その人は、以下の2つがともに認められる外傷性の出来事に暴露されたことがある。
(1)実際にまたは危うく死ぬまたは重症を負うような出来事を、1度もしくは数度、あるいは自分または他人の身体の保全に迫る危険を、その人が体験し、目撃し、または直面した。
(2)その人の反応は強い恐怖、無力感または戦慄に関するものである。
B 苦痛な出来事を体験している間、またはその後に、以下の解離性症状の3つ(またはそれ以上)がある。 (1)麻痺した、孤立した、または感情反応がないという主観的感覚
(2)自分の周囲に対する注意の減弱(例:ぼうっとしている)
(3)現実感消失
(4)離人症
(5)解離性健忘(すなわち、外傷の重要な側面の想起不能)
C 外傷的な出来事は、少なくとも以下の1つの形で再体験され続けている。 反復する心象、思考、夢、錯覚、フラッシュバックのエピソード、またはもとの体験を再体験する感覚;または外傷的な出来事を想起させるものに暴露されたときの苦痛
D 外傷を想起させる刺激(例:思考、感情、会話、活動、場所、人物)の著しい回避
E 強い不安症状または覚醒の亢進(例:睡眠障害、易怒性、集中困難、過度の警戒心、過剰な驚愕反応、運動性不安)
F その障害は臨床上著しい苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている、または外傷的な体験を家族に話すことで助けを得たり、人的な資源を動員するなど、必要な課題を遂行する能力を障害している。
G その障害は、最低で2日間、最大4週間持続し、外傷的出来事の4週間以内に起こっている。
H 障害が、物質(例:乱用薬物、投薬)または一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものではなく、短期精神病性障害ではうまく説明できず、すでに存在していたⅠ軸またはⅡ軸の障害の単なる悪化でもない。
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