過度の血圧の低下による失神


   ショックとは、血圧低下により末梢循環が著しく障害され、その結果、末梢組織の代謝が 損われた状態をさし、失神にまで到る生命にかかわる状態のことだ。

   ショックには幾つかの種類があるが、ほとんどのショックの原因は低血圧以下の血圧の低下によるものが多い。
   血圧低下が末梢循環不全、重要臓器の代謝障害を引き起こしているか、なんらかの緊急処置を必要としているかの判断が重要だ。
   また、ショックは放置しておくと代謝面の悪循環の結果、不可逆性の臓器障害を引き起こすので、できるだけ早く病態を把握し、適切な治療を行うことが必要で、そのままにしておくと死に到る場合もある。

   ショックの種類は主に、出血、熱傷、重症感染症(敗血症)、心不全、アナフィラキシー(薬物過敏症等)などだ。
このような状態のショックは、感情的なストレスによって起こるショックとは異なる。
   それぞれの症状を解説すると、
出血
外科的・外傷・腹腔臓器出血・消化管出血等が主原因となり、急速な出血(1/3程度以上)のため循環血液量が減少し十分な血圧が保てなくなった為にショックに陥る。
慢性的な出血の場合は代償的に組織から水分が血管内に流入するためショックとはならず貧血になる。
   治療は、急速な輸液、あわせて輸血を行う。

熱傷
重症熱傷の際、毛細血管の浸透性が亢進して血漿が組織へ流出してしまい、細胞外液が致命的に不足する為にショックに陥る為、急速輸液と、血漿成分の輸血を要するが、輸血に関しては、初期から輸血してもすぐ流出しまうため、超急性期を過ぎてから行う場合も多く、また、日射・熱射病による損失でもショックは起こる。

重症感染症(敗血症):
細菌の全身感染症によって起こる細菌性ショックと、ある一定の細菌(グラム陰性菌)が放出する菌体毒素(エンドトキシン)によるエンドトキシンショックに分類され、エンドトキシンショックは毒素によって血管平滑筋が麻痺して末梢血管抵抗が低下し、静脈還流が減少するためにショックに到る。
   有効な抗生物質を投与し、大量輸液が必要。

心不全
心筋梗塞等で心機能が低下しているために、十分な血流を保てず、ショックに陥る。
   原因がうっ血性心不全である場合は利尿剤を投与。
   ジギタリス等の強心剤は心機能低下を一時的に改善できる可能性があるが、長期予後はむしろ悪い。

・アナフィラキシー(薬物過敏症等):
アレルギー反応の一つであり、外来抗原に対する過剰な免疫応答が原因で好塩基球表面のIgEがアレルゲンと結合して血小板凝固因子が全身に放出され、毛細血管拡張を引き起こす為にショックに陥る。
   ハチ毒・食物・薬物等が原因となることが多い。

   症状としては全身性の蕁麻疹、喉頭浮腫、喘鳴、ショック、下痢、腹痛のうちどれかとなり、アナフィラキシーショックは二峰性の経過をとるものがしばしばみられるため、院内で経過観察(約8時間、重症例では24時間)をしなければならない。
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