統合失調症・妄想性障害などの精神障害とはどんな病気?


   いわゆる精神病に対して、精神力の弱い人だけが陥るのだと誤解し、「気持ちの持ちようで治る」、「根気や忍耐がたりないからだ」というのは偏見である。精神病の原因は、脳細胞の損傷などの外的要因や身体疾患が原因で心の働きがおかしくなる場合と、頑張りすぎて心が脳に無理な仕事をさせすぎたりした結果、器官としての脳がダウンする場合とがある。

   どんな人でも、現実か非現実かの認識を時として間違ってしまうことがある。
   例えば、親が子供に怪談を読んで聞かせた後、子供が夜、一人で寝る時にその怪談を思い出して怖くなってしまい、窓に映った枝の動きをお化けだと思って、悲鳴を上げてしまったら、まあ子供だからと思うだろうが、実際、私達には信じたい事を信じ、見たいものを見たと思ってしまうバイアスがあるのである。

   例えば、UFOの目撃例の多くは何かの誤認だと言われている。UFOに違いないというバイアスが心の中にあり、知覚をゆがめてしまったのだろうが、現実と非現実を見誤ってしまう事は心の病気の症状である事もある。現実と非現実の境界がぼやけ出すとどんな事が起き始めるだろうか? そこにないはずのものが見えたり、聞こえないはずの声が聞こえ てくるといった幻覚・幻聴や、本当でない事を真実だと固く信じてしまう妄想が生じてくる。

   また、現実への洞察力が低下すると共に、思考も潤滑に回らなくなってしまい、会話につじつまやまとまりがなくなってくる。一時的に現実と非現実の境界がぼやけてしまい、幻覚や妄想があっても、冒頭に書いたように病的意義がない場合もある。気分が落ち込んでいる時に他人の素振りを見て、自分の悪口を行っていると思い込んでしまったり、親しい人が亡くなってしまい、ショックを受けている時に、故人の声が耳元に聞こえたといった体験は少なからずある事である。
   しかし、現実と非現実の境界がぼやけてしまった状態がある一定以上の期間、見られる時は脳内の神経伝達物質、特にドーパミンの働きに問題が生じていて、精神病性障害の可能性が考えられる。精神病性障害に含まれる代表的な心の病気には統合失調症、妄想性障害などがある。

   統合失調症における妄想は、明らかに不自然な妄想を抱く。例えば、「友人が小さくなって、自分の耳の中に入っている」という妄想に対して、妄想性障害における妄想は、「友人はスパイで、自分は隠しカメラで監視されている」という理にかなった妄想を抱く。
   発症しやすい年代である好発年齢は、10歳代後半の思春期から20歳代前半であるとされているが、妄想を主症状とする統合失調症は30歳代にも多く見られる。45歳以上の中高年者が罹患する統合失調症もある。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コンテンツ提供 by 介護の安心ガイド