妄想性障害とはどんな病気?


   妄想性障害とはパラノイアと呼ばれ、主に妄想が見られる病気で、持続的で揺るぎない奇異な妄想体系が形成される精神障害のことである。

   人格は保たれ、感情や行動の異常はみられないのである。以前は妄想症と呼ばれたが、DSM-IVでは精神病性障害のひとつに分類されている。妄想という点では分裂病と共通しているが、幻覚を伴わず、発症年齢が遅い(好発期は中年以降)のが特徴である。発症率は0.025~0.03%とかなり低いとされている。

   すべての妄想性障害の本質的な特徴は、偵察される、だまされる、陰謀を企てられる、追跡される、毒を盛られる、感染させられる、わざと中傷される、嫌がらせを受ける、配偶者や恋人に裏切られるなどという被迫害信念のような妄想システムで、実生活でも起こり得るような状況を含んでいる。

   一般的に、怒り、恨み、そして時折の暴力は、これら誤った被迫害信念に付随したもの。疑い深さも共通しており、誰(だれ)にでも向けられるか、または一人あるいは複数の人に向けられる。
   妄想性障害の原因ははっきりとわかっていないが、性格、環境、ストレスなどが発症に関与していると考えられている。

   妄想性障害の主な症状は、7種類の妄想に分類される。
1.被害型
     自分、もしくは身近な誰かが何らかの方法で悪意をもって扱われているというのが、妄想の中心的なテーマになる。
2.嫉妬型
     自分の性的パートナーが不誠実であるというのが、妄想の中心的なテーマになる。
3.誇大型
     肥大した価値、権力、知識、身分、あるいは神や有名な人物との特別なつながりに関するものが、妄想の中心的なテーマになる。
4.色情型
     他の誰か、通常は社会的地位の高い人が自分と恋愛関係にあるというのが、妄想の中心的なテーマになる。
5.身体型
     自分に何か身体的欠陥がある、あるいは自分が一般的な身体疾患にかかっているというのが、妄想の中心的なテーマになる。
6.混合型
     妄想が上記1~5の病型の2つ以上によって特徴付けられるが、どのテーマも優性ではない。
7.特定不能型
     1~6の病型のどれにも当てはまらない場合は特定不能型といわれる。

   上記の症状が突然起こるが、妄想性障害は幻覚・思考障害・感情の平板化などの症状はみられない。 妄想が1ヶ月以上続いて、機能障害や異常行動の有無などを確認して、診断される。 妄想性障害の治療は主に薬物療法で行われ、薬物療法には抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん薬などを使用する。
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