抗不安薬と鎮静薬の影響について 


   抗不安薬は、不安感を和らげる薬である。
   精神科の薬と言えば「精神安定剤」。そして、「精神安定剤」といえば「抗不安薬」といえるぐらいなじみが深く、良く用いられる薬です。精神科以外の科でもかなりの量が処方されています。緩和精神安定薬、マイナートランキライザー等とも呼ばれる。ほとんどの薬は「ベンゾジアゼピン誘導体」と呼ばれるものである。

   ベンゾジアゼピン誘導体は、いずれの薬物も共通して以下の作用を持っている。
1.抗不安作用 : 不安感を和らげる。
2.催眠・鎮静作用 : 気持ちを落ち着かせ、眠気を催させる。逆に、副作用として「眠気」、「もうろう感」。
3.筋弛緩作用 : 筋肉の緊張をとる。逆に、副作用として「ふらつき」、「脱力感」、「倦怠感」。
4.抗けいれん作用 : 「てんかん」の発作を抑制する。
5.その他副作用 :食欲不振、便秘、口渇などが認められる。
6.また若干の依存性があり、長期大量服薬後に急にやめると離脱症状(禁断症状)のでることがある。

   しかし、この薬にはこの薬の強みも弱みもあるので、その点を充分に知った上で、計画的な治療戦略の中で、使用するのは間違ったことではないであろう。ベンゾジアゼピンは、作用時間、半減期の長短によって、おおまかに「超短時間型」、「短時間型」、「中間型」、「長時間型」に分けられている。

   一般に、作用時間が短時間の方がより「キレ」は良いのだが、離脱・反跳作用を生じやすく、依存を生じやすく、薬をやめていくことに苦労することが多くなる。ロラゼパム(ワイパックス)を除き、ほとんど全てのベンゾジアゼピン系薬剤は肝臓で代謝され、その代謝産物も活性を持っているため、非常に複雑である。このため肝機能低下・肝硬変のある患者では用量に気を付ける必要がある。

   副作用としては、鎮静、筋弛緩作用、認知機能の低下、脱抑制、依存性などがある。このうち、鎮静、筋弛緩作用、認知機能の低下といって副作用は、特に老人の場合に大変に問題であり、転倒などの事故を引き起こしたり、せん妄を引き起こしたりすることがある。一般に「精神科の薬、安定剤を飲むとボケが早まる」という誤解があるのは、このためではないかと思われる。
   ベンゾジアゼピン誘導体のうち、抗不安作用の強いものが「抗不安薬」と呼ばれているわけである。従って、同じ薬が、催眠薬や抗てんかん薬に分類されることもある。ベンゾジアゼピン誘導体のうち、抗不安作用の強いものが「抗不安薬」と呼ばれているわけである。どういう病状に、どの薬を使うかといった、確定したやり方はなく、薬の選択は、作用特性や副作用の出方、作用時間などを考慮して医師が決定する。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コンテンツ提供 by 介護の安心ガイド