深部静脈血栓症の恐さ


深部静脈血栓症は、深部静脈に血栓が形成される病気である。
   血栓(血液のかたまり)は、脚の深部静脈に深部静脈血栓症を起こし、脚の表在静脈に対しては表在性血栓静脈炎を起こす。

   血栓静脈炎では、血栓症と静脈炎が同時に起こることが多く両者を区別しない場合もある。しかし、深部静脈血栓症と血栓静脈炎には重要な違いがある。

   深部静脈血栓症ではわずかな炎症しか起こらない。血栓の周りの炎症が軽いほど、血栓が静脈壁に付着する力は弱く、はがれ落ちて塞栓となり、血流移動して動脈内に入りこむ。その結果、血流を詰まらせる可能性が高くなる。さらに、回復期の患者の活動が活発になったときなどには特に、ふくらはぎの筋肉の作用によって深部静脈に形成された血栓が押し出されることがある。

   このように移動しやすい深部静脈由来の血栓は肺塞栓症や肺梗塞の原因ともなり、急死につながる危険性がある。表在性の血栓静脈炎には痛みが伴うが、血栓が小さいために普通は比較的無害である。

   ・原因
深部静脈血栓症の原因には、ウィルヒョウの3主徴として知られる3つの主要な要因が関係している。それは、静脈内層の傷害、血液の凝固傾向の亢進、血流速度の低下である。
   静脈は手術中の刺激物を含む注射や、ビュルガー病など、特定の病気によって傷つく。血栓で傷つくこともあり、2次的な血栓形成が起こり易くなる。種(はしゅ)性血管内凝固などの病気、癌や経口避妊薬、出産や手術、脱水や喫煙なども血液凝固傾向を促進し、深部静脈血栓症が起こる。また、健康な人も運動不足による血流の停滞、例えば、飛行機などの乗り物に長時間座ったままでも深部静脈血栓症が起こることがある。

   ・症状と治療
深部静脈血栓症では炎症がほとんど生じないため、痛患者の約半数は無症状である。このような場合には肺塞栓症による胸の痛みでわかる事が多い。また下肢のふくらはぎが腫れや足首がむくむ(浮腫)、痛み、圧痛、熱感などの症状を呈する。症状が進行してくると脚はいつもむくんだ状態になり、足首の内側の皮膚が荒れてかゆくなり、赤みを帯びた茶色に変色してくる。

   この変色は皮膚内の拡張した静脈から赤血球が出てくることが原因である。変色した皮膚は傷つきやすく、ひっかいたりしただけでも傷ができて潰瘍になることがある。また、潰瘍の痛みに加えて、拍動性の痛みが生じる。深部静脈血栓症を防ぐには、血行改善や運動などの予防が大切で、慢性化した場合は専門的治療を必要とする。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コンテンツ提供 by 介護の安心ガイド