大動脈閉鎖不全について


  大動脈閉鎖不全とは、大動脈弁の閉鎖不全により、左心室から上行大動脈に押し出された血液が、再び拡張期に左心室に逆流してしまうために左心室が拡張し、肥大することである。
  左心室が、左心房から流入してくる血液を満たすために拡張するのに伴い、血液が大動脈から逆流し、左心室内の血液量と血圧が上昇。
  その結果、心臓にかかる負荷が増加する。
  これを補うため、心室の筋肉壁は肥厚し(心肥大)、心室内部は拡張する。

  最終的には、心臓は収縮しても体に必要な量の血液を供給できなくなり、心不全へと至る。
  かつてリウマチ熱や梅毒が大動脈弁逆流の最も主要な原因であったが、抗生物質が広く使用されるようになったため、これらの病気はまれになった。
  感染症以外で、重度の大動脈弁逆流が生じる大きな原因は、粘液腫性変性(弁の張りが徐々に失われる先天性疾患)や原因不明の弁の変性、大動脈瘤、大動脈剥離によって、普通は強靱な線維性組織である弁が伸びて弱くなることである。
  軽度の大動脈弁逆流の原因は、重い高血圧と、大動脈弁の尖が普通の3枚(三尖弁)ではなく、2枚(二尖弁)になる先天異常だ。

  この先天異常は男児の約2%、女児の1%でみられる。心臓弁の細菌感染症や外傷も大動脈弁逆流の原因である。
  聴診、心電図、胸部X線検査、心エコー検査は最も重要な検査で、正確な診断だけではなく重症度や左心室の機能の評価を行うことができる。
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