脱髄巣が生じる部位における症状


   脱髄巣が生じる部位に対応して様々な症状が出現する。多くは 急性に発症するが、時にゆっくりとした経過をとる場合もある。初発症状としては視力障害が圧倒的に多く、経過中に 脊髄や脳幹の症状が合併すること が多くみられる。
視力障害
視神経炎による視力低下が75%の症例に出現する。数時間から数日の間に急速に進行する場合が多くみられる。両眼が障害されることもある。視神経炎=MSではないが、視神経炎で発症した場合、40%ぐらいが将来MSに移行すると考えられている。
眼球運動障害
動眼神経核と 外転神経核を結ぶ内側縦束(MFL)という神経路が障害され、特殊な眼球運動障害が生じる。外側をみる時、左右の眼球は同じ方向に同時に動くが、MFLが障害されると一方の目は外側を向くがもう一方の目は内側を向かない。このために物が二重にみえる( 複視)という症状が出現する。
MFLの障害はMSにかなり 特異的で、若年者で両側のMFLが障害された場合、MSが強く疑われる。・運動障害 病巣の部位によって様々な運動障害が出現する。 脊髄の障害による対麻痺(両側下肢の麻痺でパラプレギアとも呼ばれる)が最も多くみられる。その他、片麻痺(かたまひ:半身の上下肢の麻痺)や四肢麻痺なども生じる。
感覚障害
障害部位によって多様な 感覚障害が生じる。頸髄の後索が障害されると、首を前に曲げた時に背中から下肢にかけて電撃のような痛みが放散する。これをレルミット(Lhermitte)徴候と呼び、MSの特徴の1つです。また三叉(さんさ)神経痛が出現することもある。
膀胱直腸障害  脊髄障害の結果として 尿閉(にょうへい)、 頻尿、尿失禁や便秘など膀胱や直腸の機能障害が生じる。またインポテンツの合併も認められる。・小脳症状 小脳性失調症や 眼振(がんしん)が出現することがある。
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