痴呆の原因と症状の進行


   痴呆は年を取れば起こるものと考えられだが、100歳以上でも50%は発症しないため、正常な現象とはいえない。
   加齢によって脳の機能が衰え、記憶や学習能力が低下するのが正常な現象である。
   この場合は脳の働きに障害がないので、痴呆のような行動は取ることがない。
   年を取ってもの忘れが起こるからといって、必ずしも痴呆を発症しかけているわけではないのである。

   痴呆の場合は、これまでできていた家事や車の運転などが困難になり、普段の生活を送ることすら難しくなる。
   記憶だけでなく、その場の判断や思考能力が低下していき、今後の学習能力も失われてしまう。
   痴呆の原因として一般的なのはアルツハイマー病だが、脳卒中やレビー小体病も引き金となる。エイズ、パーキンソン病、正常圧水頭症、薬物、過度のアルコール摂取なども、痴呆と関係のある病気だ。
   まれなことだが、クロイツフェルト‐ヤコブ病、ピック病、心停止などが影響を与えることもある。
   さらに、糖尿病、肺気腫、心不全で誤った知慮を受けると、痴呆が進行する恐れがあるので要注意だ。
   市販の睡眠補助薬、かぜ薬、抗不安薬なども一時的とはいえ、痴呆を悪化させてしまう。 痴呆を一度起こした後には、アルコールは量を問わず症状を悪化させる可能性が高いので禁じるべきだろう。

   痴呆の症状は、2年から10年ほどかけて少しずつ進行していくことが特徴だ。
   ただし、原因によって進行速度は異なっているし、個人差もある。
   悪化するにつれ、時の流れを理解する能力と物への判断能力が衰えていく。
   特定の性格が強くあらわれ、けちな人がさらに小銭にこだわったりするようになる。
   進行していく過程で、判断能力がどんどん鈍くなり、相手の好意が理解できなくなることも多い。
   助けられようとしているのに、逆に襲いかかられているように感じて反撃に出たりしてしまう。
   また、記憶能力も低下していき、同じ会話を繰り返したり食事を何度も要求したりすることも珍しくない。
   痴呆が最終段階までいくと、周囲との会話が不可能になる。

   脳の働きが全滅し、寝たきりになることも多くなるだろう。 最終的には、肺炎をはじめとする感染症で死に至る。
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