放射線療法による神経系への障害とその症状


   癌患者には放射線療法がよく行われるが、まれに神経系がダメージを受けてしまうことがある。
   この際の症状は、いきなりあらわれることもあるし、少しずつ姿をあらわすこともある。
   また、一定の症状が続くことも悪化することもあり、一時的で終わることもあれば生涯治らないものもある。

   脳が放射線を浴びると急性脳症を引き起こし、眠気、吐き気、嘔吐、頭痛といった神経症状につながる。
   錯乱を起こすこともあり、脳に水がたまって脳浮腫となる恐れもある。
   急性脳症は初めてか2回目の放射線療法後すぐに起きることが多いが、数ヵ月後に起きる可能性もあるから要注意だ。
   不快な症状があらわれても、放射線療法を続けている間に徐々に落ち着いていくことが多い。 また、デキサメタゾンをはじめとるするステロイドは、脳浮腫の症状を軽くしたり予防したりするのに効果的だ。

   放射線療法を終えて、何カ月後や何年後に起きる脳障害は、遅発性放射線障害とされる。
   認知障害、思考障害、痴呆の悪化、記憶喪失、人格変化、歩行の不安定などの進行性の症状が現れます。
   こうした症状は、大人が脳腫瘍の治療をしたり、小児白血病の予防となる放射線療法をしたりした後に起こりやすい。

   放射線療法で頸や胸が放射線を浴びると、脊椎がダメージを受けることがある。
   その結果、放射線ミエロパシーとなり電気ショックのような感覚を引き起こす。
   首や背中でおかしな感じが始まり、首を前に曲げると脚まで強い衝撃が響くだろう。
   しかし、治療する必要はなく、そのままでも症状はおさまっていくはずだ。
   放射線療法を終えて、何カ月後や何年後に起きる障害は、遅発性放射線ミエロパシーとされ感覚消失や脱力がある。
   ブラウン‐セカール症候群となるケースもあるが、その場合は脊髄の片方がダメージを受けることになる。
   その結果、体の片方のみが筋力の衰えを感じ、反対側は温度や痛みの感覚がなくなってしまう。
   遅発性放射線ミエロパシーは治療不可能で、麻痺をともなうことが多い。
   放射線療法を行った場所では、まわりの神経もダメ―ジを受けることがある。
   たとえば、肺へ放射線療法を行ったことで腕の神経がダメ―ジを受けたり、鼠径部へ放射線療法を行ったことで脚の神経がダメ―ジを受けたりするのだ。 これは、感覚の消失や脱力につながる。
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