眼球運動をコントロールしている脳神経の麻痺とはどのような症状があるか


   眼球を動かす神経には、1、動眼神経 2、滑車神経 3、外転神経の3つがあり、それぞれ次のような麻痺が起きる。

1、【動眼神経の麻痺】

  この神経は、各筋肉ごとの神経線維が別れて、脳幹の中で広がり、再び脳幹を出るときに一本の動眼神経にまとまって眼球に向かう構造である。脳幹の出血などでは動眼神経全部の麻痺ではなく、その一部分だけの麻痺が見られることがある。
   動眼神経麻痺では眼球の上、下、内側への運動の障害が現れる。上内側斜めの障害が現れることもある。
   原因は、腫瘍、外傷、動脈瘤、糖尿病を含む虚血などで、原因不明もある。
   治療方法は、脳腫瘍や蓄膿症などの手術。疾患に特異的な疾患では、その疾患を脳外科や耳鼻科に依頼して治す必要がある。
   動眼神経の麻痺で専門医に依頼するものには、内頚動脈と後交通動脈の分岐部に出来る動脈瘤は脳外科医に。糖尿病からの麻痺では糖尿病の専門医にその治療を依頼する。手術や薬剤投薬による治療が行われたら、その後が眼科医の治療である。

2.【滑車神経の麻痺】

  滑車神経という脳神経が上斜筋を動かす働きをしている。 この上斜筋の単独麻痺では上下や内外への左右の眼で見える画像のずれだけではなく、廻旋性の傾きのある画像の複視を生じる。
   すなわち、水平線が左右の眼では違った水平線を示すようなことが生じる。さらに内側に視線がよったときに眼球を下に向けて引っ張る働きもあるから、内転位では麻痺側の眼が上にずれる。 この神経の麻痺は出血、梗塞、脱髄、外傷などが原因で起こる。
   治療法は、保存療法のほかに、上直筋の下あたりで上斜筋を縮める手術が行われる。滑車神経麻痺で見られる”垂直性の複視”をきたす疾患には、眼筋無力症、甲状腺性眼症、眼窩疾患、動眼神経不全麻痺、上下斜視などがある。
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