悪性腫瘍の治療法 


   手術中に癌の広がり範囲が判定される。
   下あごの下部と後部、または頸部に沿ったリンパ節が摘出されると、顔の容貌が損なわれて、心にも大きな傷が残ってしまう。
   現在はできるだけ容貌を損ねないように、新しい手術方法が実施されている。
   唇の癌手術では、レーザーで癌を焼き切る方法と同様に、モース変法という手術法が、容貌の損失を最小限に抑えるのに効果を上げている。
   モース変法とは、摘出した癌組織の全切除片を顕微鏡で検査し、癌がどこまで広がっているかを確かめながら手術を進めていく方法。
   再建手術とは、機能を向上させ元の容貌を取り戻す修復手術で、 歯とあごの欠けた部分は、修復用の補てつ物で代用される。

   口腔癌の治療は、手術と放射線療法を併用する場合と、放射線療法だけ行う場合がある。
   放射線によって必ず治癒するとは限らないが、広範囲の癌に対して、 治すというより癌を萎縮させて、患者の苦痛を和らげる目的で行われる。
   放射線療法では唾液腺が破壊されることが多く、口の中が乾燥して、虫歯など歯のトラブルが発生する。
   しかし唾液腺が破壊されていなければ、放射線照射完了から数週間後には再び唾液が分泌され始める。

   あごの骨は放射線を浴びた後は十分には治らないので、 放射線療法を開始する前に、歯の治療を受けて完全に治しておくことが大切。
   トラブルになりそうな歯は全て抜き、傷あとを十分治癒させてから放射線療法を開始する。

   口腔癌治療の放射線療法を受けた後は、口の中を常に清潔にしておくこと。
   抜歯などの歯科治療が必要になると、治癒に悪影響を及ぼす。
   歯科検診を定期的に受け、家庭ではフッ素水によるうがいなどの十分なケアが大切。
   抜歯が避けられない場合は、高圧酸素療法が悪影響を防ぐのに役に立つ。
   高圧酸素療法は、放射線が当たった部位の骨と周囲の軟組織を破壊せずに、あごを治癒させることができる。

   多くの口腔癌の治療では、化学療法ではほとんど効果がない。
   悪性黒色腫だと、手術が不可能な場合に化学療法が行われるが、死を遅らせるだけで、治癒はできない。
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