慢性閉塞性肺疾患について 


   慢性閉塞性肺疾患とは、肺気腫か慢性気管支炎、またはこの両方により起こる持続的な気道の閉塞状態のことである。 アメリカには約1600万人の患者がいて、1年間に10万人以上がこの病気で死亡している。死亡率は最近20年間で40パーセントも増加し、患者の95パーセント以上は55歳以上である。慢性閉塞性肺疾患は女性よりも男性に多く、事務作業に従事する人より、体を動かす作業員の死亡率が高くなっている。

   慢性閉塞性肺疾患とは、たんを伴うせきが連続して2年以上、1年のうち3か月以上続くのが特徴で、この咳がほかの肺疾患によるものではないこと、また肺気腫や慢性気管支炎と同じよう慢性的に気道がふさがった状態になることである。肺気腫になると、肺胞の壁が破壊され、細い起動はつぶれて持続的な閉塞を起こす。

   また慢性気管支炎になると、気管支の表面にある粘液腺が肥大することで、粘液の分泌が増加、細気管支に炎症が起こると平滑筋のけいれんや、分泌物による閉塞を引き起こす。喘息でも気道の閉塞が起きるが、慢性閉塞性肺疾患によるものとは異なり、ほどんどの患者は一時的なもので自然にまたは治療で元に戻る。

   慢性閉塞性肺疾患により、機動がふさがってくると、空気が肺の中に閉じ込められるため、息を吐ききった後も肺に残る空気の量が増加する。また、肺胞の壁の内部にある毛細血管の数も減少し、肺胞と血液の間で行われる酸素と二酸化炭素の交換がスムーズにいかなくなる。慢性閉塞性肺疾患の初期段階では血液中の酸素濃度は低下しても二酸化炭素濃度は正常のままで、後期になると、二酸化炭素は増加、酸素はさらに低下し、骨髄が刺激され、二次性の赤血球増加症を起こす。
   慢性閉塞性肺疾患は主な原因は喫煙ですが、喫煙者でもこの病気になるのは15~20パーセントにすぎない。加齢とともに喫煙者の肺機能は禁煙者より急速に低下するが、喫煙者が禁煙に踏みきっても、肺機能は回復しない。しかし、禁煙により、肺機能の低下する速度は禁煙者と同じになるため、症状の進行はゆるやかになる。

   慢性閉塞性肺疾患は、化学物質のガスやほこりに満ちた環境で働いたり、大気汚染や受動喫煙、また遺伝により発症し、またその症状が悪化したりする。まれに体内で作られるアルファ1-アンチトリプシンという好中球エラスターゼが肺胞に損傷を与えるのを予防する役割のあるタンパク質の量が低下する遺伝性疾患により、慢性閉塞性肺疾患がおこることもある。
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