慢性閉塞性肺疾患の治療 


   慢性閉塞性肺疾患の治療で一番大事なことは禁煙である。病気のどの時点で禁煙をしても咳は改善し、痰の量は減り、息切れの悪化を防ぐなどの効果が期待できる。また慢性閉塞性肺疾患患者は、大気汚染や、空中のほかの刺激物質にさらされないよう注意すべきである。

   慢性閉塞性肺疾患の患者が、インフルエンザや肺炎にかかると、症状は著しく悪化するため、毎年インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンを接種していかなければならない。
   肺気腫による気道の閉塞は元に戻らないが、気道の閉塞が改善することで、息切れや気管支の平滑筋のけいれんや炎症、分泌物の増加などは回復する。

   定量噴霧式吸入器にて吸入するコウコリン薬は息切れの軽減に最も良い薬で、症状が重い場合は短時間作用型のベータ刺激薬を吸入する。また、長時間作用型のベータ刺激薬はゆっくり効果がでるものの、夜間の症状を長時間抑えるのに役立つ。
   定量噴霧式吸入器用のイプラトロピウムとアルブテロールの配合薬は、吸入の回数を減らせるメリットがある。また定量噴霧式吸入器がうまく利用できない患者はスペーサーと呼ばれる吸入補助具を用いて吸入する。また、重症患者のために霧状にした薬を連続的に発生させるネブライザーを使用した治療法もあり、ネブライザーは小型化していて、持ち運びできるものもある。

   ベータ刺激薬の内服は吸入より効き目が遅いうえ、不整脈などの副作用を起こす可能性が高いために慢性閉塞性肺疾患の患者には滅多に使用されない。イプラトロピウムやベータ刺激薬とは作用の使用が異なるテオフィリンは、他の薬では効果のない患者のみ投与され、血液中の薬の濃度を定期的に測定する必要がある。

   この薬の長時間作用型は1日2回の服用で、夜間に起こる息切れの予防に役立つ。また、他の薬で症状が抑えられなかった重度の慢性閉塞性肺疾患の患者には吸入ステロイド薬を使用する。吸入ステロイド薬は直接肺に届くため、経口薬に比べ副作用が少ないほか、加齢に伴う肺機能の低下を抑える効果はないが、症状を改善し、急性憎悪の頻度を減らす効果がある。

   ただし、大量に用いることで、骨粗鬆症の悪化など全身に悪影響を及ぼすこともある。慢性閉塞性肺疾患の急性憎悪の治療や、機動の閉塞による症状が持続している場合には経口ステロイドを投与する。
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