症状が重くなる状態 


   肺動脈がふさがった範囲や患者の全身状態により症状は様々だが、慢性閉塞性肺疾患や、冠動脈疾患などの病気がある人は症状が重くなる。狭い範囲の塞栓では何も症状がないが、ほとんどの塞栓では突然息切れが起こる。

   肺梗塞をおこさない場合、症状は息切れだけということもある。呼吸は非常に早くなり、不安、パニックをおこしているようにも見られる。広範囲の塞栓は胸膜炎性胸痛と呼ばれる鋭い胸の痛みを起こし、息を吸う際に特にひどくなる。
   酸素を豊富に含んだ血液を脳やその他の器官へ送る心臓の機能が突然低下するために、めまいや失神、けいれんが肺塞栓症の初期症状にでることもある。また、肺動脈が1つ以上ふさがることで、指先や唇などの色が変化するチアノーゼや不整脈を起こすこともあり、突然死することがある。通常、肺塞栓症の症状は急激に生じ、肺梗塞は数時間かけて発症する。

   肺梗塞では血の混ざった痰を伴う咳や、胸膜炎性胸痛が起こりまれに発熱がみられる。狭い範囲の肺塞栓症が繰り返し起こることで、慢性的な息切れ、脚のむくみ、脱力感が数週間、数か月または数年かけ悪化することもある。
   医師は患者の症状と、最近の状態を確認し、手術歴や寝たきりなどの要因に基づき、肺塞栓を疑う。広範囲の肺塞栓症の診断は脚の静脈に血の塊があるなど明らかな必須条件があるなどは比較的容易である。診断を確定するために、いくつかの検査が必要になるが、検査を行っても多くの塞栓は把握するのが難しく、診断を確定するのは困難になる。

   検査結果は正常であるが、胸部X線検査で塞栓後の血管影の微小な変化や、肺梗塞の兆候があきらかになることもある。心電図に異常が出る場合もあるが、この異常は一過性のことが多い。 肺塞栓症を診断する肺血流スキャンは最も優れた検査法の一つである。肺血流スキャンは静脈内に注射された少量の放射性物質が肺に運ばれ、肺で血液が流れる様子を映し出すため、血液の供給が正常に行われていない領域は放射性物質が届かず、暗く写るため、スキャンの結果が正常であれば、重い血管の閉塞がないことを明らかにできる。

   スキャンの結果に異常がある場合、肺塞栓症の可能性があるが、閉塞性肺疾患など、他の病気の影響で異常がみられることもある。
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