甲状腺ホルモンの形成に必要なもの 


   妊婦がヨウ素欠乏症になると、胎児の成長や脳の発達に異常が生じることがある。
   妊娠時には流産や死産の危険性もあり、生まれてもすぐに治療を受けないと、小人症(クレチン症)を伴う精神遅滞が起こってしまう。
   放射能漏れ事故が起こると、ヨウ素欠乏症は小児における甲状腺癌の発症リスクを高め、これは、ヨウ素が足りない甲状腺が、放射性ヨウ素を集めてしまうためである。
   ヨウ素欠乏症は、血液検査を行ってヨウ素と甲状腺ホルモンの濃度が低いかどうか、または甲状腺刺激ホルモン(TSH)の濃度が高いかどうかを調べて診断するか、甲状腺腫の有無(成人の場合のみ)に基づいて診断する。

   治療にはヨウ素サプリメントを用いる。
   乳児にも甲状腺ホルモンのサプリメントによる治療が必要となることがあり、ときには一生サプリメントが必要になることもあるのである。
   ヨウ素の過剰摂取はまれであり、普通は、ヨウ素欠乏症の治療で長期にわたってサプリメントを摂取した場合に起こる。
   また、海の近くに住む人がヨウ素を多く含む海産物や水を飲んだり食べたりしたために、ヨウ素の摂取量が多くなることもある。ヨウ素の供給源は、こんぶ、わかめ、あまのり、国産大豆、あずき、米・精白米、生のグリンピース、食パン、さつまいも、玉ねぎ、いわし、さば、かつお、バター、鶏肉、鶏卵(卵黄)、あじ、牛肉、豚肉、普通牛乳などがある。

   ヨウ素が多すぎると、甲状腺の働きが過度に活発になり、過剰な量の甲状腺ホルモンが作られる(甲状腺機能亢進症)。
   その結果、甲状腺が肥大して甲状腺腫が形成される。
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