何かしらの疾患から起こる可能性がある症状 


   低リポタンパク血症は、血液中の脂質濃度が異常に低下した状態である。 脂質濃度が低いことが問題を引き起こすことはなかなか無いが、別の疾患の存在を示していることがありえる。

   例えば、コレステロール値が低い場合は、甲状腺機能亢進症、貧血、栄養不良、癌、消化管からの食物吸収不良の可能性が考えられる。
   そのため、総コレステロール値が120mg/dL未満の場合には詳しい検査が必要である。

   無ベータリポタンパク血症や低アルファリポタンパク血症などのまれな遺伝性疾患は、深刻な結果を招くほど脂質濃度を低下させる。
   まれな疾患である無ベータリポタンパク血症では、LDLコレステロールが存在せず、体はカイロミクロンをつくることができない。カイロミクロンとは、経口摂取された脂肪を消化管内で分解し脂肪酸またはモノグリセリドやジグリセリドにする。

   これら長鎖脂肪酸は小腸壁でトリグリセライドに再合成され、このトリグリセライドは脂肪粒子を形成しリンパ管に入り、最終的には胸管に集合し血中に流れ込むものである。

   その結果、脂肪と脂溶性ビタミンの吸収が大きく損なわれ、便には過度の脂肪が含まれ(脂肪便症という状態)、赤血球に奇形がみられる。
   眼の網膜は変性して色素性網膜炎に似た状態が生じ失明する。中枢神経系が損傷し、運動失調症になる。
   無ベータリポタンパク血症は治癒しないが、多量のビタミンEを摂ることにより、中枢神経系の損傷を遅らせることができる。

   低ベータリポタンパク血症では、LDLコレステロール値が非常に低くなるが、普通、症状はなく、特に治療は必要ない。
   非常に重度の低ベータリポタンパク血症では、LDLコレステロールがほとんどない。
   症状は無ベータリポタンパク血症とほとんど同じである。

   低アルファリポタンパク血症では、HDLコレステロール値が低くなり、HDLコレステロール値が低いのは、しばしば遺伝性である。
   肥満、運動不足、喫煙、糖尿病、ネフローゼ症候群などの腎疾患が、HDLコレステロール値を下げる要因になり、ベータ遮断薬(ベータ‐ブロッカー)やタンパク同化ステロイドなどの薬も、HDLコレステロール値を低下させる。

   HDLコレステロール値が低いと、アテローム動脈硬化のリスクが高くなり、そのため、体重を減らす、運動量を増やす、喫煙をやめるなど、生活習慣を改善して、HDLコレステロール値を下げてしまう要素を取り除くことが推奨される。
   脂質低下薬の中にはHDLコレステロール値を高める働きをするものがあり、LDLコレステロール値または中性脂肪値が高い場合に使用できる。
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