急性膵炎における実態


   急性膵炎では、たいてい、上腹部中央の胸骨の下あたりに激痛が起こり、この痛みは背中に突き抜ける。
   痛みが下腹部に起こることもまれにある。
   胆石による急性膵炎では、痛みは突然始まり、数分以内に最大に痛くなり、突き抜けるような激しい痛みが数日間も続く。

   咳こんだり、活発に動いたり深呼吸で痛みは悪化する。
   背筋を伸ばして座ったり、前かがみになると多少痛みは和らぐ。
   ほとんどの場合、吐き気がひどく嘔吐するが、時には、吐くものがなくなっても吐き気が続く。
   鎮痛薬の注射をしても、痛みを完全に除去できないことがある。

   アルコールの乱用が原因の場合は、中等度の痛み以外何の症状も出ない人もいるが、残りはかなり辛い思いすることになる。
   汗が吹き出て脈拍が速くなり(1分間に100~140)、呼吸も浅く速くなる。
   肺に炎症が起こり、肺の組織に虚脱が起こるとさらに呼吸が速くなり、胸腔に胸水がたまる。
   なので、空気から酸素を血液に取り入れる肺の容積が減少する。

   膵臓に傷がつくと、活性化された酵素やサイトカインなどの毒性物質が漏れ出て、腹腔に流れこむ。
   そして、腹膜炎や他の臓器の影響を与えて炎症を起こす。
   腹腔から活性化した酵素とサイトカインは吸収され、リンパ管を通り、最終的には血液の中に入る。
   これが低血圧や、肺などの腹腔外の臓器に障害をもたらす。
   膵臓のホルモンをつくる部分、特にインスリンを生成する部分は、障害や悪影響を受けない傾向にある。
   急性膵炎を起こした人で5人に1人は、上腹部が腫れる。
   この腫れた状態は、胃と腸の内容物の動きが止まるため、または炎症を起こした膵臓が膨らみ、胃を前方に押しやって現れるものだ。
   体液は腹腔中にもたまり、この状態を腹水という。
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