慢性膵炎の苦しみとその症状


   慢性膵炎を起こすと、膵臓癌になる危険性が高くなる。
   症状が悪化して、特に膵管が狭くなると、膵臓癌が疑われる。
   このような場合は、一般的に、超音波検査、CT検査、または内視鏡検査を行う。

   再発を繰り返す慢性膵炎の治療は、急性膵炎の治療と同じように行う。
   再発の間は、アルコールの摂取は一切禁止だ。
   食事はせずに輸液のみにして膵臓と腸を休息させ、再発の痛みを軽減する。
   オピオイド鎮痛薬という薬で痛みを和らげなくてはいけない場合もある。

   その後は、脂肪とタンパク質が控えめで炭水化物が多い食事を1日4~5回に分けて摂り、再発の頻度と程度を抑える。
   ただ、アルコールはずっと控えなくてはいけない。
   痛みが続く場合は、偽嚢胞や膵頭部の炎症性腫瘤などの合併症を起こしていないか確認する。
   炎症性の腫脹は、手術しなくてはいけない。
   偽嚢胞は大きくなるにつれて痛くなるので、内部の液を排出する減圧処置が必要だ。

   合併症がないのに痛みが続く場合は、リドカインとコルチコステロイドの混合薬を膵臓からの神経に注射し、痛みの刺激が脳に到達するのを防ぐ。
   この処置で症状が改善されない場合は、手術をする。
   例えば、膵管が拡張している場合は、膵臓から小腸にバイパスを形成する手術で約6割~8割人が痛みを軽減できる。
   膵管の拡張がみられない場合は、膵臓の一部を切除する手術を行う。
   ただし、膵臓の一部を切除すると、インスリンを分泌する細胞も切除されるので、糖尿病を起こすことがある。

   消化酵素を適切な量分泌できなくなった場合は、食事と共に膵臓の酵素から抽出した錠剤などを服用する。
   これで便の脂肪化を抑えられ、、栄養の吸収が改善されるが、これで全て解決するわけではない。
   必要ならば、胃酸の産生を抑える液体の制酸薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)、プロトンポンプ阻害薬などを膵臓の酵素と一緒に服用する。
   これらの治療により体重が増加したり、排便回数も減り、便に油滴が混ざることもなくなり、全身の状態も良くなる。
   この方法で効果がみられない場合は、脂肪の摂取量を少なくし、脂溶性のビタミン(A、D、E、K)を補う。

   慢性膵炎が原因の糖尿病の治療の場合、経口血糖降下薬はあまり使用しない。
   一般的にはインスリン治療だが、患者はインスリンの作用のバランスを取るホルモン、グルカゴンの濃度が低下しているので、問題が起こることがある。
   血流中にインスリンが過剰にあると、低血糖となり、低血糖性昏睡を起こしてしまう。
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