吸収不良の知られざる真実


   吸収不良の症状は、栄養素が吸収されず消化管を通ることが増えたり、栄養素の欠乏によって起こる。

   消化管で脂肪が十分に吸収されないと、便は軟らかく量が多くなり色が薄くなる。
   このような便を脂肪便といい、悪臭がする。また、便器の壁に付着したりして流れにくい。
   ある種の糖類の吸収が不十分だと、激しい下痢や腹部膨満が起こる。

   吸収不良は全ての栄養素の不足、またはタンパク質、脂肪、糖類、ビタミン、ミネラル類の選択的な欠乏症を引き起こす。
   体重が減少し、その症状は、欠乏している栄養素によって異なる。
   例えば、タンパク質不足は、全身のむくみや皮膚の乾燥、脱毛を起こす。

   食生活が健全なのに慢性の下痢や栄養素の欠乏、体重減少がみられる場合には、吸収不良の疑いがある。
   吸収不良は、若い人よりも高齢者の方が、発見が難しい。

   消化吸収の診断には、2~3日分の便の脂肪の量を直接測定するのが、脂肪の吸収不良を診断するのに役に立つ。
   吸収不良がある場合は、たいてい、便に脂肪がみられる。
   基準としては、1日の便中に脂肪が6g以上あることだ。
   その他の検査では、乳糖やビタミンB12などの特定の栄養素の吸収不良を発見することができる。

   便は顕微鏡だけでなく、肉眼でも調べる。
   未消化の食品があると、食べ物が小腸を急速に通過したと分かる。
   黄疸がある人で、便に過剰な脂肪がみられる場合は、胆汁の産生や分泌の低下が分かる。
   寄生虫やその卵が顕微鏡で発見され、寄生虫感染症による吸収不良と診断されることもある。

   小腸内膜の異常の発見のために、生検が必要なこともある。
   その場合は、内視鏡を口から小腸まで挿入して、組織を切除する。

   膵臓の消化酵素の分泌不足が吸収不良の原因、と考えられる場合は、膵臓の機能を調べる検査を行う。
   しかし、この検査は複雑で時間もかかり、また患者の体に負担をかけてしまう。
   口から小腸へチューブを挿入し、膵臓の酵素を含む腸液を採取し酵素量を測定、という検査がある。
   別の検査法では、患者に、膵臓の酵素が消化に必要な物質を飲ませ、尿中の分解産物を測定する。

  
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