気胸の症状と治療 


   症状は、胸膜腔に入った空気の量、肺がつぶれ具合、気胸を起こす前の肺機能などにより、わずかな息切れや胸痛がみられる程度から、重度の呼吸困難、ショック、生命にかかわる心停止まで、症状の程度は様々である。
   多くの場合、鋭い胸の痛みや息切れ、ときには乾いた咳が突然始まり、肩、首、腹部に痛みを感じることもある。
   ゆっくり進行していく気胸は、急激に進行する気胸よりも症状は軽く、非常に広範囲の気胸や緊張性気胸を除き、症状は体が肺のつぶれた状態に順応するにつれ治まり、胸膜腔から空気が再吸収されるのに伴い、肺はゆっくりと再びふくらんでいく。
   気胸が大きい場合は、聴診器にて、胸部を打診することで鈍い太鼓のような音が聞こえ、診断が確定することができる。

   胸部X線検査では、薄い胸膜層の内側に、空洞部分と押しつぶされた肺の輪郭がみられ、一方の肺がつぶれたために、気管が片方に押されているかどうかも確認することができる。

   軽い原発性自然気胸の場合は、重い呼吸障害は起こらず、たまった空気は数日間で吸収されるため、治療は特に必要はない。
   より広範囲の気胸では、空気が完全に吸収されるのに2~4週間かかるが、気胸にチューブを挿入することで、より早く空気を除去することができる。

   気胸が呼吸を妨げるほど大きい場合は、チューブを使用し、空気が逆流せずに放出できるようにする。
   気道と胸膜腔の間に空いた異常な穴から空気が漏れ続ける場合はチューブを吸引ポンプに接続する必要があり、場合によっては手術が必要になることもある。手術は、胸壁を通して胸膜腔内へ挿入した胸腔鏡を使用して行う。

   気胸の再発は重い障害を起こすため、ダイバーや飛行機のパイロットなど、リスクの高い人が最初に気胸を発症した場合は手術を考慮することがある。
   手術では、肺の空気が漏れる部位を修復し、胸膜の内側の層と外側の層をしっかり接着させる。また、気胸が完治しない場合や同じ場所に再び発症した場合には、胸腔鏡を使用し、根本的な原因を取り除く手術を行う。
   胸膜腔内に空気が漏れ続けるなど、気胸の再発により生じる続発性自然気胸は、原因疾患が肺にあるため、手術は危険な場合がある。その場合は、タルク配合剤を胸膜腔内へ注入、また胸膜腔から空気を抜き取ったチューブを使用し、ドキシサイクリンを投与し、胸膜腔をふさぐ治療を行う。
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コンテンツ提供 by 介護の安心ガイド