嚢胞性線維症の診断について 


   嚢胞性線維症の診断は、普通は乳児期または幼児期に確定することがほとんどだが、患者の約10%は少年期または青年期まで診断されることがない。
   この病気に特有の症状が1つ以上ある場合は、ピロカルピンという薬を皮膚の上に貼って発汗を促し、汗の中の塩分量を測定する検査を行い、診断を確定する。
   嚢胞性線維症の症状がある人、また嚢胞性線維症の兄弟姉妹がいる人で、正常値より塩分濃度が高ければ、診断を確定する。
   検査は、生後48時間以上の新生児に有効であるが、生後3~4週間以下の新生児では、検査に必要な量の汗を採取するのは困難である。汗の検査は、年長児や若年層では診断を確定できる。
   嚢胞性線維症の新生児では、トリプシンという消化酵素の血液中の濃度が上昇する。小さなろ紙に血液を1滴採取すればトリプシンの濃度が測ることができる。汗の検査と遺伝子検査に加え、この酵素の測定が、嚢胞性線維症の新生児を見つけるスクリーニング検査の基本となっている。

   1つ以上の嚢胞性線維症に特有の症状がみられる人や兄弟姉妹に嚢胞性線維症の病歴がある人は、遺伝子検査により診断は可能である。2本の遺伝子に突然変異が見つかった場合にも診断が確定できる。
   ただし、遺伝子検査で確認できるのは、1000種類以上ある嚢胞性線維症の遺伝子の突然変異パターンのほんのわずかに過ぎず、遺伝子に2つの突然変異が見つけられない場合も、嚢胞性線維症ではないと断定できるわけではない。
   この病気は、出生前の胎児の絨毛膜の絨毛採取や羊水穿刺によって行う遺伝子検査で診断できる。
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