肺疾患患者の治療


   肺疾患患者の治療は、気道の閉塞を防ぎ、感染症を予防することに重点がおかれる。
   ウイルス感染症は肺に重度の損傷を及ぼす可能性があるため、インフルエンザワクチンなど、すべての予防接種を受ける必要がある。乳幼児は、日常的な健康管理の一環で、肺炎球菌ワクチンを受けるべきである。

   肺疾患の兆候がはじめて現れたときから、呼吸理学療法である、体位ドレナージ、軽打法、振動法、せきが出るよう促す方法などを行う。幼児の親は、呼吸理学療法の方法を習得し、毎日家庭で実施する。
   年長児や成人の場合は、特別な呼吸訓練器具や加圧ベストなどを使い、自分で呼吸理学療法を行う。
   気管が狭くなるのを防ぐため、気管支拡張薬をよく使う。酸素吸入療法は、重い肺疾患がある場合や血液中の酸素濃度が低い場合に必要である。通常、呼吸不全の患者に対する人工呼吸器の使用は有効ではないが、急性の感染症や外科手術の後や、肺の移植手術の待機中などに、入院患者に短期間人工呼吸器を使用することは、ときに有効なことがある。

   粘り気の強い粘液を薄め、たんと一緒に吐き出しやすいようにし、肺機能を改善し、重い気道感染症にかかる頻度を減らす目的で、吸入薬のデオキシリボヌクレアーゼアルファが広く使われている。乳児の重い気管支の炎症症状を改善し、気管支拡張薬が効かなかった気道の狭窄も軽減させるために、コルチステロイド薬を使用する。
   場合により、肺機能の低下を遅らせるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使われることもある。
   気道感染症は、できるだけ早く抗生物質で治療しなければならない。気道感染症の最初の徴候が現れた時点で、感染を起こした微生物を特定し、適した薬剤を選べるように、たんや咽頭ぬぐい液のサンプルを採取し、検査する。
   この検査では黄色ブドウ球菌やシュードモナスがよく見つかる。
   抗生物質は主に経口投与されることが多いが、トブラマイシンなどは吸入する。感染症が重い場合は、抗生物質の静脈内投与が必要になるうえ、入院が必要になることが多いが、自宅でも実施することができる。
   感染症の再発を予防し、肺機能の低下を遅らせるために、抗生物質の経口薬もしくは吸入薬を、定期的にまたは継続的に使うことがある。
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