肛門・直腸から始まる異常な通路、痔瘻


   痔瘻(じろう)とは、肛門や直腸から肛門の近くの皮膚へ繋がる異常な連絡路。
   腟など他の臓器に繋がることもある。

   痔瘻のほとんどのは、肛門や直腸の壁の深部にある腺からできる。
   肛門直腸膿瘍の排膿後に痔瘻ができることがあるが、これらのほとんどは原因不明だ。
   クローン病や結核の人の肛門部病変の1つとして、また憩室炎や癌患者、肛門や直腸の外傷を患った人にも痔瘻はみられる。
   痔瘻のある乳児の場合は通常生まれつきので、女児よりも男児の方が多い。
   直腸と腟がつながった痔瘻の原因は、放射線療法や、癌、クローン病、母親が出産時に受けた損傷などだ。

   痔瘻ができると痛くなり、膿がたまって外へ流れ出すことがある。
   診察では視診で痔瘻の開口部が見つかるか、触診で皮下の痔瘻が見つかったりする。
   どちらの場合もプローブを挿し込んで痔瘻の深さと方向を確認する。
   肛門鏡とプローブによる検査で痔瘻内部の開口部を見つけ、さらにS状結腸鏡検査で、瘻孔の原因が癌やクローン病なのか、その他の病気なのか判断する。

   手術で痔瘻を切除する痔瘻切除術のみが、有効な治療法だ。
   手術中、肛門括約筋の一部を切ることがあるが、切り過ぎると排便のコントロールが難しくなる。
   下痢やクローン病の患者は、術後の傷が治癒するまでに時間がかかるので、手術は通常行わない。

  
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コンテンツ提供 by 介護の安心ガイド