開かない蓋は蓋ではない

少々難しい漢字であるが、喉頭蓋炎は、「こうとうがいえん」と読む。
喉頭蓋は硬い組織でできた小さなふた状の器官である。その働きは、ものを飲みこむときに喉頭と気管の入り口をふさぐのである。
喉頭蓋はときに、細菌に感染して喉頭蓋炎を起こす。インフルエンザ菌が多いとされる。
小児に多くみられる病気であるが、最近ではインフルエンザ菌ワクチンの予防接種によって減少傾向にはある。
気をつけなければ鳴らないのは、感染によって喉頭蓋が腫れると気道がふさがって呼吸困難を起こす。この場合、死亡することもあるのである。
小児の気道は成人よりも狭いため、小児にとって喉頭蓋炎は危険な病気なのである。
症状としては、のどの激しい痛み、声がこもったようになる、発熱である。
感染部位は喉頭蓋なので、多くの場合、診察時にのどの奥を観察しただけでは感染の徴候はみられないのである。

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