側頭骨骨折による症状


  頭部の強打により、側頭骨(外耳道の一部と中耳、内耳を取り囲む頭蓋骨)が折れたり、ひびが入ることがあるのである。
  側頭骨の骨折をすると、しばしば鼓膜が破れ、耳小骨や蝸牛にも損傷が及ぶことがある。
  そうした場合には、骨折した側に、顔面神経麻痺や重度の難聴などの症状が現れる。
別の話で説明したが、難聴のタイプには伝音性、感音性、あるいは両者の混合型がある。

  さらに、耳から出血したり、鼓膜の奥に血がたまったり、耳の裏側にあざができることがある。
  ときに、骨折部から脳脊髄液が漏出することがあり、透明な液体が耳や鼻から出てくる。
  脳脊髄液の漏出がある場合は、脳が感染を起こすおそれがある。

  診断は、CT検査によって行なわれる。

  この病気の治療では通常、髄膜炎(脳を覆っている組織の感染)を防ぐために抗生物質が静脈から投与される。
  ときには、顔面神経が圧迫されていて顔面の麻痺が長びく場合もある。
  こういう場合には、手術を行って、症状を緩和する処置がとられる。

  また、鼓膜や耳小骨の損傷がある場合は、数週間から数カ月後に必要に応じて再建手術が行われるのである。
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